執着全てが、悪ではありません。
人が死にたくないと思うのも、本能的な生への執着ですし、発明家や研究家の成功も、その対象への執着があってこそです。
ここでいう「執着」とは、あなたを破滅へと向わせる、悪感情を伴う執着のことです。
悪の執着とは
人間関係にしろ、金銭問題にしろ、失恋にしろ、争い事にしろ、さまざまな出来事を発端として、
人は、嫉妬や恨み、憎しみ、悲しみ、憤懣、罪悪感、自己憐憫といった悪感情に浸り、苦しみ続けます。
ある人物や出来事に対し、心が捕らわれ、離れることができず、心を殺すほどに痛めつけ、自分を見失ってしまいます。
これが、悪の執着です。
そして、悪の執着の実態は、あなた自らが創り出した、心の中に居座る悪魔です。
悪魔(悪の執着)の正体
ある時、あなたが、ある人物や、ある物事に対して、一つの嫌な感情を抱いたとします。
例:ある人に悪口を言われた→許せない!(怒り)
この嫌な感情が小悪魔です。
小悪魔は、所詮小悪魔なので、消そうと思えばすぐに消せるのですが、
あなたは、その嫌な感情(小悪魔)を抱き続け、嫌な考えを増やしていきました。
例:許せない!(怒り・小悪魔1)
そういえば、前も嫌味をいわれた(恨み・小悪魔2)
どうせ自分は嫌われ者だ(自己憐憫・小悪魔3)
また悪口を言われるかも(恐怖・小悪魔4)
同じ目に合わせてやろうか(復讐・小悪魔5)
こうして、あなたが嫌な感情(小悪魔)を抱いたまま、次々と嫌な思考を増やし続けた結果、
嫌な感情(小悪魔)が次から次へと生まれ、ついには悪の感情(小悪魔集合体)が出来上がります。
これが悪魔です。
悪魔は、ものすごい負のエネルギーを持っています。
あなたの聖なる心(潜在意識・魂)を闇で覆い隠し、
あなたの心の中に、絶対的存在として居座り始めます。
悪魔を抱いたあなたは、次々に嫌な思考(疑心暗鬼)を生み出し、悪感情を増やし続けます。
巨大な悪魔(悪の執着)の出来上がりです。
育てたのは、あなた(の思考)です。
たとえ悪魔でも、自分が育て上げれば可愛いものです。
日々、胸に抱き、飼い馴らせば、手放したくもなくなります。
失うなど以っての外。
たとえ自分が苦しみ続けたとしても、悪魔(悪感情)を手放しはしないのです。
これが、悪の執着の正体です。
そもそも、あなたが悪魔(悪の執着)を育て上げてしまった原因は、
あなたが最初に抱いた、たった一つの嫌な感情(小悪魔)を放置したことにあります。
小悪魔(嫌な感情)を放置せず、聖なる心(潜在意識・神の子)の信号に従い対処していたならば、小悪魔ごとき、簡単に消せたのです。
ですが、もはや悪魔となってしまったからには、仕方がありません。
あなたは、自分の願望や真の幸せのために、たとえ苦痛を伴なったとしても、悪魔退治をやるしかないのです。
悪魔を始末するには努力がいります。
でも、成し遂げれば、神の祝福と恩恵を受けることは必至です。
あなたが、悪の執着から自由になり、心の平穏を手に入れ、幸せになりたいのなら、何としてでも、心の中の悪魔(悪の執着)をあなたの手で始末せねばなりません。
怒りや恨み、妬みや悲しみといった悪感情を抱き続ける原因は、ある人物や物や出来事に対し、心が捕らわれ続けること(悪の執着)にあります。
執着しなければ、怒りや憎しみや悲しみを抱くことはないのです。
執着を消せば、嫌な人も嫌な出来事も消え、代わりに大きな幸せを手に入れることができるのです。
早々に、悪魔退治にとりかかりましょう。